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「まさか自分の子が…」
中学生から不登校になると、親として大きな不安と戸惑いを感じるかと思います。
学校に行けない理由がわからず、どう声をかけたらいいのか、どんなサポートが必要なのか、頭を抱えているかもしれません。
でも不登校への対応は、一律ではありません。
特に中学校の3年間は、思春期の真っただ中で心身が大きく変化する時期です。
今、どの学年にいるかによって、抱える悩みや必要な支援の形も大きく変わってきます。
例
- 1年生:環境の変化や人間関係の戸惑い
- 2年生:中だるみや進路への漠然とした不安
- 3年生:受験という大きなプレッシャー
各学年の特性と、それに合わせた具体的な対応のポイントを解説します。
今回は、中学1~2年生と3年生に分けて書きました。
さて、この記事を書いた人↓
・個別指導塾で2005年から教室長と講師に従事
・コロナ禍を経て、オンライン家庭教師を副業
室長としては、累計6,000件を超える親子懇談を経験。
さまざまなご家庭(親子関係)を観てきました。
ただ、不登校生対応は僕の力不足もあり難しかったです。
そこで全国にいる不登校生に何かできないかと考え、ブログで発信中。
お子さんの「今」に寄り添い、前に進むためのヒントを見つけてくれると幸いです。
「登校を渋る子どもに対して、親が避けるべき言動」の記事も書いています↓

中学1〜2年生の不登校

中学1〜2年生の不登校の特徴
・他人の目が気になる
・教室の中にいると緊張する
などの心身の不調が起こり始める時期です。
人間関係のストレスで不登校が始まるのも、ちょうどこの頃。
心理的な安定度が徐々に落ちていく中で、何かのきっかけで人と上手く付き合えなくなっていくのです。
人間関係を作ることが得意ではないから不登校になるというわけでもありません。
周囲に自分から声をかけるような社交的な子どもの場合でも起こりえます。
何かのきっかけで、
・次第に不安が強くなる
・感覚が過敏になる
・ふだん気にならないのに気になり始める
その結果、人と付き合えなくなるというような変化が出てきます。
特にクラスの人間関係の中で、「自分は嫌われているんじゃないか」という不安が起こることが典型的な例です。
これがひどくなっていくと、
・心にもないことを口走る
・不自然な振る舞いになる
だんだんと自分を上手くコントロールできなくなってしまいます。
・常に気持ちが焦ってします
・様々なことに注意が奪われる
とてもしんどい時間を過ごすことになり、
・「周りは自分の悪口を言っているのではないか」
・「今笑われたのでないか」
と、自分が中傷されているという妄想も抱いてしまうこともあります。
背景にある要因は様々なことが考えられます。
・友人関係
・教師との関係
・成績の低下
・親子関係
など
そうした要因により、次第に心のエネルギーを減らしてしまい、登校したくても登校できない状態に陥る…。
中学生の不登校の一つの代表的なものです。
中学1〜2年生の不登校での留意点
学校に通うことに意味を見出せなくなり、無気力になって動かなくなってしまうと注意が必要になります。
上記と同じようなストレスを受け、心のエネルギーを減らしてきた経緯が考えられます。
そこを回復するために、自分が潰れてしまわないように、いま抱える問題から切り離して考えないようにしようとしている姿が不登校として見受けられます。
言い替えると、心の安定を保とうとする防衛的な行動をとっているということです。
ここでの留意点は、本人の抱えている事情や背景に理解していくことが重要です。
とくに中学1年生の始めの頃から不登校が始まった場合、心のエネルギーを減らしてきた要因が、小学生の頃にあった可能性があります。
心当たり、ありますか?
中学生の成長段階に追いつくことができていないことが何なのか、冷静に見てあげてください。
不登校になってしまったことに批判的にはなってはいけません。
子どもの成長段階に合わせて、一歩ずつ階段を登れる心理的な準備と援助をしていく心構えが大切になります。
中学1~2年生を持つ親の対応
・人間関係がうまくいかなくなった
・傷つくような体験をした
そのときは、一時的にそこから距離を置き、身を守るということが必要です。
同時に、
・自分を理解し受け入れてくれる人もいる
・人と上手く関係を築く方法も人間関係の中でしか学べない
ということも伝えていかなければなりません。
人間関係自体を避け、遠ざかる生活に浸るようになると、人間社会で生きていくための必要な経験も逃してしまう恐れがあります。
不登校を悲観せず、この先、理解してくれ受け入れてくれる人間関係をやり直していくことに目を向けられるようにしましょう。
「登校を渋る子どもに対して、親が避けるべき言動」の記事も書いています↓

他人とどのようにかかわるかを見せる
やはり一番身近な存在である親(とく母親)が見せて欲しいです。
親が受け入れてくれる話題やコミュニケーションの取り方は重要です。
他の人にも同じように受け入れられるだろうと思い、同じように振る舞っていくからです。
他人も同じように受け入れることがわかると、今度はその人が受け入れてくれるコミュニケーションの取り方をさらに別の人に通用するか確認をしていくようになっていきます。
受け入れられる時もあれば、そうでないときも経験することでしょう。
そこを通して、親のような人間となる対象を増やしていけば良いです。
人間関係の範囲が広がるようになります。
親が子どもの理解者となって受容的なコミュニケーションが取れると、次はほかの家族の出番です。
できれば外部のお兄さん・お姉さん的な第三者との関係を加えていくのが良いです。
親とは違った関係性から様々なことは大きいです。
親や信頼できる他人との受容的なコミュニケーションの中で、人間関係に自信が持てるようになり、「自分の考えばかりではなく、そうじゃないこともあるんだ」というような自覚が促されます。
中学3年生不登校で身につけさせたいスキル
人間関係のスキル
ぜひ身につけてもらいたいです。
悩みの多くは人間関係から生まれるからです。
主観的な考えと客観的な意見との差があまりなく、相手を思いやってあげるところがあれば、こじれることも少なくてすみます。
若い間に理解させられるのは、生きていくうえで重要です。
思春期に入ると、「自分がどのように見られているか」を非常に気にしてしまいます。
その場合、コミュニケーションや自分自身というものに自信が持てないと、人間関係を避ける傾向があります。
コミュニケーションが少しでもできるよう、友達とのやりとりができる環境は確保しておきたいものです。
学習面
学校の授業内容を全てカバーすることは難しいです。
ただ、英語や数学など積み重ねが必要な教科については、最も基礎的な知識や、その単元の原理原則を理解することを目標にすればOKです。
すこしでも、学習の遅れを広げないように気をつけていきたいところです。
他者の力を借りてみたいと子どもが言ってくるようでしたら、すぐに探せる準備をしておいてください。
どうしても人の力を借りたい場合は、通信教育・家庭教師・オンラインの紹介記事も書いています。参考にしてください↓




生活面
可能な限り、外出や運動の機会を取り入れるようにしましょう。
体力の低下防止や身体的な成長にも気にかけてできることをひとつずつ増やしていくイメージです。
何事も身体が資本です。
同級生との差を広げないよう、何か身体を動かす場所を確保してください。
早朝の散歩を一緒にするのはおススメです。
中学3年生の不登校

中学3年生の不登校の特徴
不登校の要因は中学1〜2年生と大きく変わりません。
ただ、高校進学について考えていかなければならない時期です。
先のことを考えることから、不安や葛藤が起こりやすいときになります。
ここで親との衝突も少なくありません。
親ばかり気持ちが焦り、「受験生なんだから、将来のことも考えなさい」とつい口走ってしまいます。
当の本人にとっては現実感がなく、どうやって行動すれば良いのか分からないことだらけ。
急に突き放すと、さらに内に籠ってしまいます。
ここは、親も協力して一緒に動こうとしている姿勢を示す必要があります。
これまで親が主導して物事を決めてきた場合は特に注意が必要です。
子ども自身の問題解決能力が十分に育っていない可能性があるからです。
中学3年生の不登校での留意点
進路は自分で選ぶのは理想的です。
しかし問題解決能力が育っていないまま、「自分で考えなさい」と伝えたところで、おそらく思考ストップするのがオチです。
また、中学受験で良い思い出がないときは、高校受験を避けようとすることがあります。
そのうえで中学3年生からの学校復帰については厳しいです。
1〜2年生の間に築いた人間関係もないため、既に出来上がってしまっている人間関係の中に入るのは、心理的なハードルが高くなってしまっています。
高校進学と再登校の両方を取るよりも、子どもにとって通いやすい環境を探し、高校生活に向けた準備を始めることが大切かもしれません。
中学3年生を持つ親の対応
受験の学年を迎えると、親の焦りからついつい口を出してしまいがちです。
・「少しでも勉強しているの?」
・「高校はどうするの?」
話題がこれ一点になっていくと、コミュニケーションが自体がなくなります。
本題についての話はできなくなっていきます。
子どもが警戒するようなことになると、進路についての話題は子どもにとっても関心事なのに、何も進まなくなります。
普段のコミュニケーションは取りつつも、一緒に受験に向けて頑張っていく環境は絶対に忘れないでください。
受験はあくまでも子どもが主役
高校を選ぶという家庭は本人も参加させていく必要があります。
親が代わりに情報を集め、子どもの意思なしに決定させようともすれば、生きていくうえでの問題解決能力が育めません。
「高校生になるぞ!」という自覚を育てることも難しくなります。
世間一般の考え方に捉われない
今の子どもの状態を理解し受け入れる必要があります。
親と子どもの理解者となる人と上手く協調していきましょう。
本人の伴走者となる体制を作っていくのです。
最初の行動を起こすまでに時間がかかることはあるでしょう。
しかし、一緒に高校を見学しに行ったり、受験に必要な学習環境を選んだりしていく中で、共通の目的意識が出てくるようになります。
そこでの留意点は、受験ということを意識しすぎないこと。
これまでの受容的な対応から、指導的な対応にならないようにしましょう。
受験に間に合わないからということで、世間一般の考えに縛られなくてもいいです。
本人の躓いている課題を理解し、次に必要な取り組みをひとつひとつ進みましょう。
子どもも無理なくその階段を登ることができるようになります。
中学3年生の不登校で身につけさせたいスキル
受験勉強
まず中学1〜3年生までの基礎的な内容(特に英数・漢字の読み)について総復習を行います。
よく理解できないことや覚えられないことが多少あっても、先の範囲に進み、中学3年間の全範囲を1周することを最優先してください。
中学1年生の範囲で理解できていなくても、中学3年生の範囲まで学習したことで理解できることもあります。
中学3年生までの範囲の概要をつかみ、2周目から理解を深めることに意識を向けていきます。
教科書レベルの基礎問題は入試全体の約半分以上を占めます。
漢字や言葉の理解に時間はかかるかもですが、多くの生徒が正解できる問題をきちんと得点できれば大丈夫です。
無料動画配信も豊富です。
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生活面
不登校の期間が長くなると、体力も著しく低下している場合があります。
規則正しい生活を基盤において1日を過ごしていきましょう。
無事に受験に成功したとしても、実際に通うことができる状態まで体力など回復させられるかということがポイントになります。
全日制高校に通うことを目標にする場合、中学3年生の12月頃には、週3日程度登校する生活ができるか重要になってきます。
身体は資本です。
まだその段階に達していないとしても、少しずつ外出や登校する頻度を高めましょう。
同世代が集まる場所で、新しい人間関係を築く経験を積ませておきましょう。
子どもの意識が変わるチャンスですし、不安感を軽減することにつながります。
学校生活の波に乗るところまでが学校復帰の過程です。
進学した高校を続けられるようなサポートを準備しておくことも大切なフォローです。
夜明けの来ない日はない
ここまで中学生が不登校になる原因と親がしてあげられることについて書かせていただきました。
不登校を見守るだけでも想像を絶するほど大変なうえで、親として子どもに可能なアクションを起こすのは並大抵のことではないです。
それでも何とかしないといけないと思い、これまで観てきたご家庭や生徒さんとの関わりも含めて書きました。
大切なのは、どうか1人で抱え込んで悩まないでください。
誰かに助けを求めてください。
学校や医療機関、フリースクール等頼れる場所はあります。
夜明けの来ない日はありません。
どうか大切なお子さまのことを信じてお過ごしください。

